暗室用のバット

暗室用プラスチックバット

バット必要度 ★★★★★
印画紙の現像に必須のアイテムです。

 

重ねて置けますが、けっこうかさばります。覚悟しましょう…。

 

現像液、停止液、定着液を満たして、印画紙を処理するのに使います。
水洗にも使うので、最低でも四つのバットが必要。

 

フィルム現像をするときや、薬品を溶かす作業などもバットの上でやれば、液が垂れても安心です。

 

二浴現像や、二浴定着をする場合には、それだけ必要なバットが増えます。
色の違うバッドを用意して、それぞれを現像液用、停止液用、定着液用、水洗用と、専用にした方がいいです。

 

万が一にも間違えないように、バットに書いておいたほうがいいかも。
綺麗に洗ったつもりでも、どうしても薬剤がバットに残ってしまうからです。

 

特に現像液用のバットは、使っていくうちにどんどんと黒くなってくるので、たまにはしっかりと擦って洗いましょう。
写真の赤いバッドが現像用なのですが、黒くなってますね…。

 

大は小を兼ねますが、小さなプリントをするときに大きなバットを使うのは薬品がもったいないです。
少ない量の現像液でも使えるように、小さめのものも持っておくといいでしょう。

 

水洗用のバットは、印画紙を何枚も溜めて使うことが多いので、他よりもかなり大きいものにしたほうがいいです。
といっても、水洗のしすぎは、印画紙の平面性を失うことにつながりますので、注意。

 

ステンレスのバットもあります

ステンレスのバットは、熱の伝導率が高いので、大きめのバットに氷水を入れて、そこに小さめのステンレスバットを入れて使えば、液温を効率よく下げることができます。

 

4×5のフィルムの皿現なども、ステンレスバットを使ったほうが傷がつきません。

 

恒温器に乗せるのも、ステンレスバットの方が熱が伝わりやすいですが、急に熱くなりすぎてしまうこともあるので、プラスチックの方が逆に使いやすいかもしれません。

 

ペットボトルで温度管理

私のおすすめの簡単液温管理法は、ペットボトルを使うことです。
夏場は、ペットボトルに水を入れて、凍らせたものを用意します。

 

液の温度を下げたいときには、直接液の中に凍ったペットボトルを入れてしまいます。
しばらくすると、すぐに液温が下がるでしょう。

 

冬には、お湯を入れたペットボトルを使えばOKです。

 

大きなバットに、液をたくさんいれて、現像したほうがムラにもなりにくいし、現像液もへたりにくいのでいいのですが、現実的には、印画紙がぎりぎり入るバットを用意することになると思います。
なので、印画紙のサイズに応じて何種類か用意しておきましょう。

 

ちなみに、日本語ではなぜかバットですが、英語ではトレイです。


関連ページ

ダークカーテン(遮光カーテン)
ダークカーテン(遮光カーテン)は、自宅を暗室にするためにはかかせません。
暗室を照らすセーフライト
暗室は真っ暗なので、印画紙が露光しない専用のセーフライト・暗室ランプが必要です。あの赤い光です。
暗室時計
暗室時計は、現像・停止・定着の時間を計る必需品です。文字の多いなキッチンタイマーでも大丈夫です。
フォーカススコープ
フォーカススコープは、印画紙に露光させるときに、ピントがあっているか確認する器具。
ダークバッグ
ダークバッグは、チェンジングバッグとも呼ばれる光の入らない袋です。
イーゼル
イーゼルマスクは、露光するときに、印画紙を固定する道具です。羽を動かして画面サイズを調整します。
液温計
温度管理は暗室作業でとても大切です。液温計で現像液などの液の温度を計ります。
竹ピン・プラピン・ステンレスピン
暗室で印画紙を扱うときに使うピンセットです。竹製、プラスチック製、ステンレス製などがあります。
現像タンク・リール
モノクロフィルムの現像に使います。フィルムをリールに巻いてタンクに入れます。ステンレス製やプラスチック製があります。
薬液保存用タンク
現像液を保存するエアータンクや、定着液を保存すポリビンなどの薬液保存専用のタンクがあります。
メスカップ・攪拌棒
メスカップ・攪拌棒は現像液などを溶くときに必要です。
恒温器
恒温器(サーモヒーター)は、寒い時期に、現像液を温める器械です。
ネガシート
現像したフィルムは、6カットずつで切ってネガシートに入れて保存します。
フィルムクリップ
現像したフィルムを乾燥させるときに吊るすためのフィルムクリップ。