フォーカススコープ

フォーカススコープ

フォーカススコープ必要度 ★★★★★

 

フォーカススコープを使うと、印画紙にピントがあっているのがハッキリと分かります。

 

普通のルーペなどでは、のぞいたときに自分の頭が光を遮ってしまうのでピントを確認できません。
フォーカススコープは、斜めからのぞいて確認できるように、ミラーが斜めについています。

 

高いフォーカススコープの方が、ずっしりとしていて、正確にピントが合わせられると言いますが、まずは安物で十分だと思います。

 

使い方は簡単

露光させるときと同じようにして、引伸ばし機のライトを光らせます。

 

印画紙を置く真ん中にフォーカススコープを置いてのぞき込みます。
フィルムの粒子がくっきりと見えるように引伸ばし機のダイヤルをゆっくりと動かして、ピントを合わせます。

 

実際は引伸ばしレンズは、露光前に二絞りほど絞ることが多いです。
絞ると被写界震度が深くなるので、少しくらいのずれは問題にならない場合がほとんどです。

 

正確を期する人の場合には、きちんとイーゼルに印画紙(本番用じゃない)を仮に置いて、その上にフォーカススコープを乗せる人もいます。
また、引伸ばしレンズの絞りも、実際に露光するときと同じ絞りにしてピントをチェックする人もいます。

 

その場合は暗くなるので、確認するのが大変です。

 

フォーカススコープを覗いてみると分かりますが、ネガの粒子までくっきりと見えます。

 

肉眼でもピントが合っているかどうかはだいたい分かりますが、四つ切り以上に伸ばすのであればスコープを使った方が良いでしょう。

 

伸ばしボケとニュートンリング

 

また、露光面の四隅をチェックすることで、伸ばしボケを防ぐことができます。

 

ネガが歪んでいないのに、片側だけピントが合っていない場合は、引き伸ばし機のヘッドとイーゼルとが平行になっていないと考えられます。

 

ネガは、熱でカールします。ガラスで挟むタイプのネガキャリアを使うとカールは防げますが、モアレのような縞模様が出ることがあります。

 

この模様をニュートンリングと言います(あのニュートンが発見したので。)が、これを防ぐためのアンチニュートンガラスなるものもあります。

 

要するに無反射ガラス、ノングレアガラスですが、これだとニュートンリングが出にくいです。

 

黒い紙を四角く切り抜いてフレーム状にして挟むことで、よりニュートンリングが出にくくなります。


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